ハラスメント対策の体制整備義務— 発注側に求められる相談窓口の設置
公開: 2026年7月30日
フリーランス新法では、発注側の従業員からフリーランスに対するハラスメント(セクハラ・パワハラ等に相当する言動)を防ぐため、発注側に体制整備義務が課されています。
自社の従業員同士のハラスメント対策とは対象範囲が異なるため、既存の社内規程だけではカバーしきれない可能性があります。
本記事では、発注側に求められる対応を整理します。
1. 対象になる関係性
ここで求められるのは、自社の従業員(発注担当者等)から、業務委託先のフリーランスに対する言動についての対策です。
フリーランスは自社の労働者ではないため、労働関連法令に基づく既存のハラスメント防止措置の対象に、当然には含まれません。 フリーランス新法は、この抜け落ちを埋める形で、発注側に独自の体制整備を求めています。
2. 求められる体制の内容
- ハラスメントに関する方針の明確化と、発注担当者への周知
- フリーランスからの相談を受け付ける窓口の整備
- 相談があった場合の事実確認・対応の手順
- 相談したことを理由にした不利益な取扱いの禁止
既存の社内ハラスメント窓口がある場合、その窓口が「フリーランスからの相談」も受け付けられる状態になっているかを確認しておくと、体制を大きく作り直す必要はありません。
3. 発注担当者向けの周知が特に重要な理由
フリーランスと日常的にやり取りするのは、多くの場合、現場の発注担当者です。
担当者本人に「フリーランスに対する言動も対象になる」という認識がないと、方針や窓口を整えても実効性を持ちません。 社内研修等の機会に、対象範囲を明確に伝えておくことが実務上のポイントになります。
4. 記録として残しておくこと
- 方針の周知日・周知方法
- 相談窓口の設置状況(誰が担当か)
- 相談があった場合の対応記録
まとめ
- フリーランス新法の体制整備義務は、発注担当者からフリーランスへの言動が対象
- 既存の社内窓口を、フリーランスからの相談にも対応できる状態にしておく
- 発注担当者への周知が実効性を左右する
本記事は制度の一般的な整理であり、法的助言ではありません。
個別の判断は弁護士等の専門家へご相談ください。
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