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継続的業務委託とは?— フリーランス新法で義務が増える取引の見分け方

公開: 2026年7月30日

フリーランス新法の義務は、全ての業務委託に一律にかかるわけではなく、業務委託の期間に応じて段階的に増えていきます。
「継続的業務委託」(6か月以上の業務委託)はその中で一番重い区分ですが、それより短い期間でもかかる義務があります。

自社の取引がどの区分にあたるかを見分けられないと、対応が漏れてしまいます。
本記事では、期間ごとの義務の違いを整理します。

1. 「継続的業務委託」の考え方

継続的業務委託は、単発の発注ではなく、6か月以上継続する業務委託を指します(契約の更新により6か月以上継続することとなる場合を含む)

契約書の名目上の期間だけでなく、実際にどの程度の期間・頻度で取引が続いているかという実態も踏まえて判断される点に注意が必要です。単一の基本契約を締結している場合は、個別契約単位ではなく基本契約の期間で判断されます。

2. 義務は期間によって段階的に増える

「継続的業務委託(6か月以上)に該当するかどうか」の一律の判定ではなく、義務ごとに異なる期間要件があります。

  • 発注する事業者が個人で従業員なし・法人で役員1名かつ従業員なし(フリーランス相手の発注)の場合— 取引条件の明示義務のみ
  • 発注側が上記以外の事業者(特定業務委託事業者)の場合、期間を問わず— 取引条件の明示義務・報酬支払期日の義務に加えて、募集情報の的確表示義務・ハラスメント対策の体制整備義務
  • 1か月以上の業務委託の場合— 上記に加えて、受領拒否・報酬減額・返品・買いたたき等の禁止行為(7類型)
  • 6か月以上の業務委託(継続的業務委託)の場合— 上記に加えて、育児介護等への配慮義務(6か月未満は努力義務)・中途解除等の事前予告義務

つまり、募集情報の的確表示義務やハラスメント対策の体制整備義務は、「継続的業務委託」でなくても、発注側が一定規模の事業者であれば期間を問わずかかります。「6か月以上でなければ何も追加義務がない」という理解は誤りです。

3. 判断に迷うケース

次のようなケースは、継続的業務委託にあたるかどうか、社内で当たりをつけておくと運用がスムーズになります。

  • 1ヶ月ごとの契約更新を繰り返している取引
  • 単発の契約書だが、実際には長期間にわたり発注が続いている取引
  • 繁忙期のみ短期間発注しているが、毎年同じ時期に依頼している取引

契約書の形式だけで判断せず、実際の取引実態(頻度・期間)もあわせて記録しておくことが実務上の対策になります。

4. 取引先ごとに管理しておく項目

  • 契約開始日・更新回数
  • 継続的業務委託に該当するかどうかの当たり
  • 該当する場合、追加義務への対応状況

まとめ

  • 義務は「継続的業務委託(6か月以上)」の一律判定ではなく、期間ごとに段階的に増える
  • 募集表示・ハラスメント対策は期間を問わずかかる。禁止行為は1か月以上、配慮義務・事前予告は6か月以上
  • 継続的業務委託の判断は契約書の形式だけでなく実態(期間・頻度)も踏まえる
  • 取引先ごとに継続性を記録しておくと、追加義務への対応漏れを防ぎやすい

中途解除時の事前予告の詳細はこちらの記事で整理しています。
本記事は制度の一般的な整理であり、法的助言ではありません
個別の判断は弁護士等の専門家へご相談ください。

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