取適法の明示事項、発注書に何を書けばいい?— 記載項目とそのまま使えるひな形
公開: 2026年7月23日
取適法(改正下請法)・フリーランス新法では、業務委託をしたら直ちに、取引条件を書面または電磁的方法(メール等)で明示することが義務付けられています。
書式のフォーマット自体は自由ですが、記載すべき項目は決まっています。
本記事では発注側が最低限そろえるべき項目と、そのまま使えるひな形を整理します。
1. 発注書に必ず入れる項目
代表的な記載項目は次のとおりです。
取引の性質によって追加項目(検査完了期日、手形払いの条件等)が発生する場合があります。
- ①業務委託事業者・受託事業者の名称
- ②業務委託をした日
- ③給付の内容(品目・数量・規格・仕様等)
- ④給付を受領する期日(役務提供を受ける期日)
- ⑤給付を受領する場所
- ⑥検査をする場合は検査完了期日
- ⑦報酬の額
- ⑧報酬の支払期日
- ⑨(手形・一括決済方式・電子記録債権で支払う場合)それぞれの条件
このうち抜けが起きやすいのは③給付の内容の具体性と⑤受領場所です。
「一式」「別途協議」のような記載は、明示事項を満たしていないと判断されるおそれがあります。
2. そのまま使える発注書ひな形
最低限の項目を満たす簡易ひな形の例です。
自社のフォーマットに合わせて項目を移し替えてお使いください。
発注書
発注日:2026年◯月◯日
発注元(委託事業者):株式会社◯◯ 担当:◯◯
受託者(特定受託事業者):◯◯(屋号/氏名)
業務内容:◯◯の制作(数量:◯件、仕様:別紙のとおり)
納品期日:2026年◯月◯日
納品場所:発注元指定の◯◯(メール添付/サーバー納品等)
検査完了予定日:納品後◯営業日以内
報酬額:◯◯円(税込)
支払期日:検収日から起算して◯日以内(60日を超えない期日)
支払方法:銀行振込
支払期日の起算点の考え方は「60日」はどう数える?で詳しく整理しています。
3. 電磁的方法(メール等)で明示する場合の注意
書面を紙で交付する代わりに、電子メール・SNSのメッセージ機能・PDFファイルの送付等で明示することも認められています。
ただし受託者から書面の交付を求められた場合は、遅滞なく書面を交付する必要があります。
メールのみで完結させる運用にする場合は、この請求への対応フローも決めておくと安心です。
4. 項目が揃っているかは「発注のたび」に確認する
ひな形を作っても、発注のたびに項目が埋まっているかを目視で確認する運用では、繁忙期に抜けが出ます。
発注先ごとに適用の当たり判定と明示事項の入力を台帳に一本化しておくと、埋め漏れのまま発注してしまうケースを防ぎやすくなります。
5. 注意
本記事は明示事項の一般的な整理とひな形の提示であり、法的助言ではありません。
取引の性質によって追加で明示すべき項目が生じる場合があるため、詳細は公正取引委員会・中小企業庁の一次資料、または弁護士等の専門家にご確認ください。
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